公開:2024-09-25   更新:--

CAS 登録番号よりも EC 番号を利用しよう

CAS 登録番号とは

化学物質を特定するための番号です。1つの化学物質に対して1つの番号が付与されます。
アメリカ化学会 (American Chemical Society, ACS) が発行するChemical Abstracts誌で使用される化合物番号です。

いつのまにか有料に変わっていた CAS 番号( CAS 登録番号)

CAS 番号(CAS 登録番号)はかつて無償利用ができました。
しかし、いつの間にか(2017年に)有償に変わっており、「 CAS 番号」という名称も「 CAS 登録番号 (CAS RN®) 」に変わりました。

現在、化学物質の特定には CAS 登録番号がデファクトスタンダードとなっています。
この理由は、2017年以前まで CAS 番号を無料で利用できたことの他、 NITE をはじめとした日本の公的機関が CAS 登録番号を率先して利用したことが、デファクトスタンダードの追い風とさせたことにあります。

CAS 登録番号をウェブや紙媒体などで公開している場合は年間使用ライセンスが必要で、商用目的の場合は CAS 登録番号利用は有料となります。
商用利用と判定されない CAS 登録番号の利用用途というのは非常に曖昧です。 CAS 登録番号を無償利用できるのは、 NITE-CHRIP のような行政主導型システムだけではないかと思案します。

CAS 登録番号の有料無料の質問回答は下記のリンク先にてご確認ください。
CAS 登録番号 (CAS RN®) ライセンスプログラム

私は CAS 登録番号の代わりに EC 番号を利用しています

私が企画・作成・運営している下記のシステムは EC 番号を利用しています。
混合物のGHS-SDS作成支援システム

EC 番号とは欧州共同体( EU )の委員会が定めた化学物質の同定番号です。1つの化学物質に対して1つの EC 番号が付与されます。 無料で利用できます。
日本の化学産業は、直接的に EU 向け輸出ではなくとも間接的に EU へ製品が入ることを踏まえ、REACH規則に則った環境化学物質管理を行っています。 これは、自動車産業をはじめとしたサプライチェーンマネジメントにより管理が行われています。
このため EC 番号は必要不可欠の化学物質同定番号となっています。

ECHA の化学物質検索システム
ECHA Search for chemicals
ECHA CHEM



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