公開:2024-10-14   更新:--

消防法における指定数量について

消防法危険物の場合の指定数量について

指定数量以上の危険物を貯蔵・取扱いを行う場合は、市町村長の許可が必要になります。
相談する際は、市区町村の消防本部(消防局)の予防課になります。

指定数量 法令・条例 規制 許可・届出 取扱い立合い資格
指定数量以上 消防法 危険物施設 市町村長等の許可 危険物取扱者資格
5分の1以上、指定数量未満
(個人住宅)2分の1以上、指定数量未満
市町村火災予防条例 少量危険物貯蔵取扱所 消防署へ届出 不要
5分の1未満
(個人住宅)2分の1未満
特になし(ただし遵守事項あり) 特になし 特になし 不要

第四類引火性液体の指定数量

品名 性質 指定数量 具体例
特殊引火物 -- 50L 二硫化炭素、アセトアルデヒド、ジエチルエーテル、酸化プロピレン
第一石油類 非水溶性液体 200L ガソリン、トルエン
第一石油類 水溶性液体 400L アセトン
アルコール類 -- 400L メタノール、エタノール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール
第二石油類 非水溶性液体 1000L 灯油、軽油
第二石油類 水溶性液体 2000L 酢酸、アクリル酸
第三石油類 非水溶性液体 2000L 重油
第三石油類 水溶性液体 4000L グリセリン、エチレングルコール
第四石油類 -- 6000L シリンダー油、タービン油
動植物油類 -- 10000L アマニ油、シソ油

消防法指定可燃物の場合の指定数量について(一部のみ抜粋)

指定可燃物は消防法危険物ではありませんが、指定数量が存在します。
指定可燃物とは、俗っぽく言うと「大量に存在して乾燥状態だと少しの火の気で燃えてようなモノ」です。
例えば、乾燥したワラや、乾燥した木クズは大量に存在すると少しの火花で燃え上がってしまいます。
指定数量以上の指定可燃物は、管轄する消防署(予防課)への届出が必要になります。
なお、指定可燃物の取扱いに危険物取扱者の資格は不要です。

品名 指定数量 法令・条例 消防署届出が必要な数量
可燃性固体類 3,000kg 市町村火災予防条例 3,000kg以上
可燃性液体類 2立方メートル 市町村火災予防条例 10立方メートル以上
合成樹脂類(発泡させたもの) 20立方メートル 市町村火災予防条例 20立方メートル以上
合成樹脂類(その他) 3,000kg 市町村火災予防条例 3,000kg以上
再生資源燃料 1,000kg 市町村火災予防条例 1,000kg以上
石炭、木炭類 10,000kg 市町村火災予防条例 50,000kg以上
わら類 1,000kg 市町村火災予防条例 5,000kg以上
綿花類 200kg 市町村火災予防条例 1,000kg以上
糸類 1,000kg 市町村火災予防条例 5,000kg以上
ぼろ及び紙くず 1,000kg 市町村火災予防条例 5000kg以上
木毛及びかんなくず 400kg 市町村火災予防条例 2,000kg以上
木材加工品及び木くず 10立方メートル 市町村火災予防条例 50立方メートル以上

同一の場所で複数の危険物を貯蔵又は取扱いする場合

たとえ各々の危険物が指定数量5分の1未満であっても、その足し算の結果が5分の1以上(個人住宅は2分の1以上)になる場合は、 法令・条例の規制を受けます。

例)エタノール(指定数量400L)を40L、ガソリン(指定数量200L)を20L貯蔵している場合
各々の指定数量計算は、エタノール10分の1、ガソリン10分の1になり、各々単独では規制を受けません。
しかしエタノールとガソリンの計算値を加算すると、5分の1となるので少量危険物貯蔵取扱所の規制を受けることになります。



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